円城塔が帯ならば 『インディゴ』クレメンス・J・ゼッツ

円城塔が帯を書いていたジョン・ヴァーリィがめちゃくちゃ良くて(帯文も良い。『ブルー・シャンペン』は傑作すぎるしコロナウィルス流行が始まった時は『残像』みたいな設定が作れないか考えたよね)それから出来るだけ円城帯を読もうとしたものの、 オース…

ガンダム宇宙世紀編そこそこ観た感想(Vが好き)

あまりアニメを観て来ない人生だったがここに来て経験値を上げた。 とりあえず富野が監督やってればハズレ無し。(特にVガンダム…!!) 以下、年代順にネタバレ感想。 1stガンダム Zガンダム ZZガンダム 逆襲のシャア F91 0083 Vガンダム 08小隊 UCガンダム…

ロベール・ブレッソン『やさしい女』

結構前に観た。 面白かった、というかしっくり来たというか、好きなタイプだった。コミュニケーションの詳細を地味に映し、それが噛み合わずも、ただなんとなく進み、いずれ取り返しのつかない結果に着地する、そういうのにヒューマンを感じて、あら良いです…

忙しくて暇と退屈の

忙しくて、わざわざ買った増補版の『暇と退屈の倫理学』が読めない。読み進められない。国分こういちろうの一人称は俺だった。 この本の編集者はかの有名なレーモンクノーの『文体練習』も担当した人らしい。ほんとか。 装丁は仲條正義、これはほんとだ。 『…

アレクセイ・ゲルマン『神々のたそがれ』

感想。 『フルスタリョフ、車を』を見たときの驚きはなく、心を揺らされるとか何か自身に大きな影響を与えたりするかと言うとそうでもなく、 というよりやはり、そういう意味の無い凄いさが凄い!、みたいな何とも言えない広がりようがない感想が多いのも納…

アレクセイ・ゲルマン『フルスタリョフ、車を!』

きっともうすぐ『神々のたそがれ』を観に行くが、その前にこれがどうすごかったのかを考えると超単純に映像だ。 ゆるい例えだが子供の頃連れて行かれた美術館で見た何が写ってるのかわからないのに妙に怖くて強烈な印象を残すモノクロ写真的で、それが映像と…

ジーン・ウルフ『ピース』

こんなIDにしたくせにいまさら読んだ。前評判は面白いとされつつ、重厚とか難解とか油断ならないとか言われているのでああどうしよう恐いなあと恐れつつ読むも、『ケルベロス〜』よりも、もしかしたら『デス博士』よりも読みやすい。全体を手堅くまとめる「…

アンジェイ・ズラウスキー『狂気の愛』

出て来る人間最初から最後までみんな躁で、跳ねて怒鳴って踊ってやたら顔を近づけて喋るから隙あらば誰とでもキスしてベロベロ嘗めて、よくあの天気悪い陰気な土地でテンション上げ続けていられるなあと思うし面白いんだけど終止その状態なわけで終盤になる…

舞城王太郎の『呪われた被虐者であり続ける可哀想な女の子を守るという立場に置かれた男の活躍と、そしてやがてその女の子から如何に離れるか』の話

新潮1月号掲載、舞城王太郎『淵の王』は中編の連作。 三部構成でそれぞれタイトルは主人公の名前となる。 最後、三話目のタイトル=主人公は『中村悟堂』。読んで思い出したのが過去の短編『ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート』と『添木添太郎』。 そ…

20年前のアニメと言えばエヴァではない

そう、私にとってはジーンダイバーだったのだ。 という大切なことを思い出しました。