ガンダム宇宙世紀編そこそこ観た感想(Vが好き)

あまりアニメを観て来ない人生だったがここに来て経験値を上げた。
とりあえず富野が監督やってればハズレ無し。(特にVガンダム…!!)
以下、年代順にネタバレ感想。



1stガンダム

一番最初に観たガンダムがZだっただめ「皆、ずいぶん良い奴じゃないか!」という驚き。
戦闘シーンばかりでなく、どーでもいい話が入るバランスが観やすい。

アムロの両親との微妙な断絶も良いが、後半の負けまくるシャアは中々丁寧な描写な気がする。
最早シャアよりも強いララァに「(心配だから)ノーマルスーツ着てください」と言われ、
「うむ…ララァがそう言うのなら…」(その後結局着てない)とか味わい深い。

ララァアムロが「通じ合って」ソラリスみたいな場所を見るやつも良い。
ニュータイプ描写はこれくらい抽象的な方が好み。

有名な「あんなの飾りです、偉い人にはそれが分からんのです」
ネットで言葉だけ見た時は「職人肌のメカニックおじいさんの嘆き」的に想像していたが、真逆のノリだった。
しかしノリは軽いが誠実な奴だ。世辞は言わず、しかし素直にシャアを応援する性格の良さ。

あと、やはりジオン。ザク、ドム、ズゴック等のずんぐりMSが可愛い。







Zガンダム

とにかくカミーユインパクト。
とにかくすぐ殴り、そして殴られ「暴力はいけませんよ!」とか言っちゃう激しさで有名なのはもちろん、
感情がたかぶって宇宙空間でヘルメット開けちゃうのも何かわかる。
賢い反抗的な少年なのだが、
「あまりの感情に言葉がついていかない」状態を度々見せてくれるのが魅力的。
長い歴史のガンダムの中で他にカミーユタイプのキャラクターは存在するのだろうか。

しかし周りも結構おかしくて、まさかのクワトロが1番まともなキャラという状態。
いや、クワトロも「これが若さか…」とか、随分とぼけているのですが。
そして「私にどうしろというのだ…」の台詞。素直で情けなくも傲慢な感じがまさにシャア。

レコアさんの行動そこまで理解は出来ないが、この感じはリアルだ! でもシロッコに行くっての無いな。
フォウのサイコガンダムがデカいのはヒロインとの戦闘への抵抗感を無くすためなのだろうか。







ZZガンダム

あのZのラストから微妙なギャグ?路線に切り替わることに驚き。
視聴者の年齢を下げるためとのこと。
ジュドーのメンタル強すぎ明るいキャラはまあ良いとして、チャラくて濃いデザインのギャグみたいな敵達はなんなのだ(キャラさんは良い人)
しかしプルが出てきてくれた!
最初、また面倒なヒロインを入れて来たなと思っていたら、
「誰も私を甘やかしてくれない…!」素直な台詞が刺さるのですが…。
まだ11歳だよ、そりゃそうだ。
そして「私よ、死ねえぇ!!」だものな。

セシリアさんの話もたまらん。やはり選ばれぬ小市民の起こす奇跡ですよ、救いは無いが。
ハマーンさんはシャアの呪縛が解けて良かったのではないでしょうか。







逆襲のシャア

Zだけ視聴後に観たときは「クェスうざいな」の感想しか無かったが、
1stとZZ視聴後に見ると(プル効果?)クェスは普通の子供! そして悲しいぞ!
どうも語りようがないが、ガンダム観てれば面白い内容。
シャアはアクシズにめり込んでるしアムロコクピットにしがみついてガタガタしながら終わるのも、
キャラの死に方としてかなり満足感がある。
「BEYOND THE TIME」も名曲。








F91

やはり民間人がわちゃわちゃ戦争に巻き込まれる話ですよ! そしてシーブックが良い子すぎる。
まわりを振り回し続けるヒロインの「お前は何をしたいんだ」感は、まさに富野のものだ。
富野と言えば、とりあえず赤子を画面に入れてくる主義主張も好き。

バグとか残虐兵器もありつつ、珍しく親と和解したり、人もそこまで死なず、ハッピーエンドで終わっている。
(あのお母さんが戦場を原付で走って野暮ったく転ぶシーンも見所)

しかしバックグラウンドが激しそうな鉄仮面、思いの外サラリと倒されてしまって残念。(ラフレシアのデザインはなんだか笑ってしまった)







0083

ちょっと大友克洋ぽい絵柄。
主人公がちゃんと軍人だったり、色々と良い思いをさせてもらえないあたり、硬派なガンダムを作るぞ! という意気込みを感じる。
途中挟まれる古典いじめやセクハラの学園もの的雰囲気はややかったるいが、後半のスピード感は良い。シーマ様頑張った。

しかしウラキは何一つ勝利も達成も出来ずニナとの約束は根本から反故にされて、もうコロニーと一緒に落ちて行くのでは?と思ったほど。
ニナ、滅茶苦茶やらかしてるけれど、狂気も無いし悪女っていうよりただの甘ったれ?
ガトーは、いまいち格好良さが伝わらない。(小説で色々書かれているのだろうか)
結果、1番印象に残ったのがopの「the winner」と「その女ゲルググで踏めよ!」という視聴者の名言。







Vガンダム

まさか、ファーストやZの他にもこんなに面白いテレビシリーズがあったとは。
万能すぎまともすぎなウッソだけど、さらっとしたモブ感あるキャラデザのおかげか嫌味もない。
というか93年にしてはキャラデザ洗練されている。観やすいぞ!
マーベットさんの声なんか懐かしいのだよなと思っていたら、

islandhakase.hatenablog.com

おお!ジーンダイバーは94年だし近い(Vは当時6歳、観られるチャンスはあったが意味不明だろう)

7話でもうギロチン発動されるスピード感と、とんとん拍子で人が死んでくリズムも良し。
基本闘う→捕まる→脱出の繰り返しではあるのだが、要素の詰め込み方にサービス精神を感じる。

子供に戦争させて良いのか、という直球な問いに答えられず子供に頼りきりのリガ・ミリティアの駄目さも結構愛せる。

しかしシュラク隊および敵陣のウッソへの「ぼうや」呼びと行動はな虐待ぽくてヒヤヒヤするな…いや、虐待つーかルペシノさんは拷問か。
女体をエロというより恐怖する物として出してくるのは流石っす。

シャクティは後半「病気」呼ばわりでしたが、11歳で子育てしちゃってるんだぜ。
カテジナさん(17)がカルル(0)の世話ををシャクティ(11)にさらっと丸投げしてるシーンはちょっと笑ってしまった。

カテジナさんも噂通りナイス。
「男の子のロマンスに、何であたしが付き合わなければならないの!」名言〜〜!
登場人物がちゃんと自分のことを思わせぶりなくわかりやすく言語化してるのが好き。
(あ、でもこの言葉はウッソが幻と踊ってる時のか。いや、ウッソにもわかっている公然のカテジナさんの意見とは思うが)

「親は子を産んで死んでいくものなんです」ほんとうにね〜〜〜!
産むことや繋げることなんてどうでも良くて、あくまで「子供」が大事。
親? 死ぬし越えてくしどうでもいい。って思想相当素晴らしいよな。
子育ての座右の銘にする…。






08小隊

なんとも90年代?な絵柄(あのバンダナ感)!
OVAだけあって作画も良いし戦闘も普通に面白い(宇宙空間よりジャングルの中の戦いの方が、初期ステージ的なワクワク感があってシチュエーションとしては好きかも)のだが、シローとアイナが邪魔になってくる…。
ボーイミーツガールは馬鹿馬鹿しいくらいの方が説得力があるという考えではあるのだが、流石にもうちょっと恋愛要素抑えて欲しかった。
戦場でロマンスってレベルじゃないしガルマもびっくりだよ!
「添い遂げる!」が咄嗟に出てくるシローのセンス凄い。
特徴の無いヒロインも敵も、引きがないなあと思いつつ、最終戦に何かの既視感が。ラピュタだ。
思えばアニメーションの動き感?がジブリっぽい。
恋愛要素も、まあラピュタなら仕方ない。
ガンダムだと思わなければ良いのかも。







UCガンダム

1番苦手だったガンダム
選ばれし姫と金持ちの息子1と金持ちの息子2がセカイ系をやっている。
俺だけしか乗れない最強のガンダムに乗り、マリーダさん(プル!!)1人に可哀想で理不尽な扱いを受ける役を押し付け、さして何かを失わずに目的を達成して「父親ってのはいつも一言足りないものだ(笑)」って。いままでのガンダムが否定してきたものを肯定する流れ?
あと「人の心」「あたたかさ」みたいな台詞、もうちょっと恥ずかしくない受け入れやすい言葉で言ってほしい。
パイロットや乗組員にもさして焦点が当たらず(ジンネマン周辺以外)かなりモブなのも寂しい。

MSはガチャガチャしすぎて兵器感低い。
フル・フロンタルが最後に乗る奴、スーパーファミコン時代のドット絵ラスボス感がある。
絵はきれいだし作品としては完成度高いし人気なのはわかるけどとにかく好みではなかった。







結論

ポケ戦観なければ。あとオリジン観たのに入れ忘れた。
そして∀とイデオンを観たいです。
さらにGレコか。